スペシャルティコーヒーのワークショップをして感じたこと:味の楽しみ方をもっと知ってほしい

コーヒー まとめ

20160829-2B

8/20(sat)にアーツ千代田 3331で行ったウカレトライブ「○日」(ウカレタエンニチ)にスペシャルティコーヒーの出店&ワークショップしてきました!わたしはワークショップ担当でスペシャルティコーヒーの飲み比べ会を主催しました。

当日はプログラム進行の都合などで、3回予定が2回実施に変更になってしまったのですが、2回分ともに満席をいただき大盛況!ご参加していただいたみなさま、ありがとうございました。

<WSプログラムをふりかえって>
当日は浅煎りエチオピアと深め煎りのコロンビアの飲み比べをしてみました。

・スペシャルティコーヒーというものを知っていたか?
・スペシャルティコーヒーとは?という説明
・そもそもの、コーヒの味の楽しみ方
・銘柄の説明(産地、焙煎度合、香りの傾向)
・自分でコーヒーを淹れてみることをすすめながら
・コーヒーのドリップを実践
・ブリュー(ドリップ)しながら抽出のポイント解説
・飲み比べてもらう、感想を聞いてみる
・コーヒーを淹れてもらう(1人ピックアップ)

というような、流れでした。
ほとんどの参加者がスペシャルティコーヒー初体験だったので、スペシャルティコーヒーとはなにか、というところから説明をしていきました。コーヒー初心者向けの記事を日ごろからまとめておいてよかったと、これほど思った瞬間はありませんでしたw

ワークショップでいろいろな人と接してて思うのは、コーヒーの味の楽しみ方をご存じない方がかなり多いことでした。食べ物の味を楽しむ基本的なメソッドを知らない、とも言えます。これはコーヒーのすばらしさを伝える以上に伝えなければいけない大事なことだと思いました。でないと、どんなにいいものをすすめても、何がいいかをキャッチできず、わかってもらえません。

味の楽しみ方は、おおきくわけて2つのステージがあります。

味覚で感じる部分と、嗅覚から想像で楽しむ部分。コーヒーの中でも最高級グレードのスペシャルティコーヒーは、この2つのステージを楽しむことができるものなのです。

味覚で感じるのは、甘味と旨味。
嗅覚で楽しむのは、「りんごのような」「フルーツ感を感じる」というような感覚。

これらをしっかりと感じるためには、舌先で感じるほかに、飲み込んだ瞬間ののどごしで感じるもの(主に旨味:コクの分厚さや質感)と、飲み込んだ後に鼻に抜けてくる香りを感じるもの(一般に返し、と呼ばれるのがこの部分で嗅覚で楽しむところ)と、3つの段階それぞれでアンテナを張っておく必要があります。食べた瞬間に味の感想を言う食レポなどをテレビで見ることがありますが、のど越しや返しでの風味・香味のキャッチをしない典型的な反応です。味を感じるのは、意外と時間がかかります。

ワークショップでは、これを意識してもらいながら、2銘柄を飲み比べてもらいました。コーヒーの味の違いは、すべての参加者に理解してもらえましたが、味の楽しみ方を知った上でどのくらいまで感じることができたかは、人それぞれだったかもしれません。

ワークショップをきっかけに、食べ物に親しみをもってもらえればな、と思いました。
ついでにスペシャルティコーヒーを試してもらえるようになってもらえれば、なおうれしいですね。

[コーヒーのテースティングについての解説]コーヒーの風味や香味の理解を劇的にすすめたカッピングとは何か?http://yourucoffee.com/post-260.html
[コーヒーの味についての詳細解説]おいしいコーヒーを表現するときに使う味の用語の使い方を五感から改めて分類してみたhttp://yourucoffee.com/post-159.html
[スペシャルティコーヒーをためしてみよう、な解説]おいしいコーヒーが飲みたいと思ったら知ってほしい4つのポイントhttp://yourucoffee.com/post-73.html

◆ ◆ ◆

ゆるコーヒー会メンバーによる出店も大盛況だったようです。
ドリップデビューは3人いましたが、しっかりと淹れることができたようです。
ゆるコーヒー会に参加するたびに、自分なりに工夫をして、おいしいコーヒーを淹れることを楽しんでいた人たち。ドリップの成果もわたしは一般のお店で日々抽出している人たちよりもはるかにいいものを淹れてくれてるな、と思いました(キッパリ)。

過抽出
ドリップ後の劣化
旨味・甘味の再現

この3つがドリップの腕の要素だと、200人以上のドリッパーたちを見て思うことです。過抽出は香りを出す欲求との闘い、劣化のスピードはその成果、旨味・甘味の再現は、さらにその先に到達すべき目標を計る指標です。プロでこの域に達している人は、数えるくらいしかいません。当日ドリップをしたメンバーは、おいしい味を出すにはどうしたらいいだろう、と考えながら、会でコーヒーを淹れてました。出店メンバー中4人がカッピングができます。ひとりは300銘柄以上をテースティングしてる人でした。

そんな人たちのコーヒー、どんなふうに感じてくれたでしょうか。

次回出店の機会は未定ですが、またゆるコーヒー会を開催して、腕の進化を楽しみたいですね。

出店機会をいただいたモノトライブ関係者各位と、ゆるコーヒー会メンバーに感謝です。

 

 

———-<8/19発表時点の告知記事>

ゆるコーヒー会メンバーが出店とワークショップをArts Chiyodaで行います。

ウカレトライブ「○日」(エンニチ)
at 3331 Art Chiyoda
8/20(sat) 12-20:00
http://ukaretribe.com/

Map1(入口付近)のThree Peaks Coffee名義で出店します。
わたしはワークショップ担当です。

ワークショップは3回予定しています。
1回目14:30
2回目16:30
3回目18:00
みんなで淹れて飲んでみよう、という予定です。

*内容が変更になる可能性もあります。あらかじめご了承ください。