おいしいコーヒーが飲みたいと思ったら知ってほしい4つのポイント

20160228-1

おいしいコーヒーが飲みたいと思ったものの、どんなコーヒーをどうやって楽しむのがいいのか、というのは、コーヒーを楽しもうという初心者の人にはわからないことがおおいですね。今回はそういうモヤモヤを解消するきっかけ的なものを4つのポイントにまとめてみました。

その1:スペシャルティーコーヒーっていうのがいいぞ

2000年前後から、コーヒーを香味で評価して高級コーヒーとして流通させよう、というムーブメントがアメリカを中心に始まりました。高級コーヒーは「スペシャルティーコーヒー」という呼び名で、主に専門店で流通しています。

コーヒー豆は農作物なので、扱う品種や栽培法、作柄、生産地域によって出来が違うのは、ほうれんそうやお米と同じです。今まで流通していたコーヒーは、品種や出来の内容を無視して、出荷する側の都合で(カンタンに言ってしまえば)一か所に集めて出荷していたので、悪い意味で味が均一化していました。それを作柄や農園単位で区切り、品質のよいものだけを選別してマーケットに流通させるようにした点で、一般に売られているコーヒーと違います。

コーヒーの流通を、そのグレードによって分類してみたのが以下の図になります。

コーヒーマーケットの分類

コーヒーマーケットの分類

●なにが違うのか?

そうやって選ばれたコーヒーには、同じ品種といえども産地ごとに特徴があり、それらを国際標準である評価法によって点数化し、獲得ポイントが高いものに高値をつけていきます。評価法とは、カッピングという特殊な判別法によって、

雑味がないこと
酸味がどのくらい多様であるか
どのサンプルを抜き出しても均一の品質を維持していること

という大まかにいうと3つの要素を加点法によって評価していきます。
スペシャルティーコーヒーと認定されるのは、その点数では100点満点中80点以上をつけたものがそれにあたり、最高得点でも92点前後となる傾向があります。

雑味がないこと、品質が高レベルで均一であるということは、コーヒーの味は一般的に流通しているものよりもクリアなため、苦みやえぐみ、刺激臭といったものをほとんど感じません。さらに、その奥に、深いうまみ(コク)と、そこから染み出す多様な酸味(フレーバー)を飲み込む瞬間に感じることができます。感じることのできる酸味が多ければ多いほど、高評価なのはいうまでもないですが、より繊細な味わいになります。このレベルのものになると、味わう側にも相応の味覚が必要となるでしょう。

感じるフレーバーとして典型的なものは、

フルーツ感のあるもの
華やかさを感じるもの
ナッツなど木の実の感じがするもの

というのが大まかなタイプ分けになります。

●スペシャルティーコーヒーかどうかを見分けるのは?
カンタンなのは、コーヒーの銘柄について点数を聞くのが一番ですが、売り場単位でみると、(市場が急拡大しているから追いつかない、としておきますが)スペシャルティーコーヒーをしっかり勉強している人は専門店であっても少なく、いやがられます(笑

確実な方法は、スペシャルティーコーヒーのみを扱う専門店を探し、銘柄説明文で、以下のことがしっかりと書いてあるものが確実です。

1.国名・産地名・農園名
…例:ブラジル・ミナスジェライス州・カルモ農園

2.標高(迷ったら高地の豆を買うといいでしょう)
…例:1500~1800M

3.豆の品種
…例:カツゥーラ、ブルボン、ティピカ

4.できれば3つ以上のフレーバー表現
…チョコレートのような、プルーンのような、パインのような、ナッツのような

逆にあやしいものは、
5フレーバーではない味を抽象的に表現している
…例:コクが深く味わいがある、きりっとした酸味

スペシャルティーコーヒーは、トレーサビリティーを明確にしなければならないというのが大前提なので、1~4をリストするのは最低限売る側にとって必須項目でもあります。逆にそのあたりを明確にしないものは、一部情報しかわからないプレミアムか、それ以下のグレードであるコモディティー銘柄です。5にリストした表現は、よく使われるものですが、具体的にリストされたフレーバーがどういう傾向になるかという意味で追加説明されているものはOKですが、特定のフレーバーなどの併記がないものは(国語的判別とみれば簡単にわかることですが)不自然です。

その2:自分で淹れるとなおいいぞ
スペシャルティーコーヒーは、生産者のたゆまぬ努力の結晶でもあるため、焙煎も銘柄にあわせて専門的に行う専門店のローストによるほうがおいしいものを得られるのはいうを待たないでしょう。となると、いざ飲むときにテキトーな方法で淹れるというのも不自然であるというのも、わかっていただけるかと思います。

●抽出を自らの手でやってみる!
抽出法は、

ドリップ法(ペーパー、ネル)
プレス法(フレンチプレス、エアロプレス、エスプロプレス)

と大きく分けると2つの方法があり、味の出方がそれぞれに違います。
手軽さでは圧倒的にペーパードリップが人気で、専門店の喫茶でもこの方法で抽出されているのがほとんどです。you tubeなどでプロが解説しているものがたくさんあるので、それらを10本くらい見て、共通するところを拾っていくと、基本的な抽出はできるようになると思います。

●それでもマシンを使いたい!
機械を使って抽出するのは大きく分けると、2つの方法があります。

エスプレッソマシーンを使う
コーヒーメーカーを使う

この2つの原理は、ドリップ法にあたり、そのプロセスを独自に機械化したものでもあります。ただし、エスプレッソマシーンは、精度を高めようと思うと高額の機械を買う必要があり、コーヒーメーカーはドリップの注湯パターンが1通りなので、飲みたい銘柄のタイプによって使い分けることができない(=本来のおいしさを完全に引き出すにはほどとおい)傾向があります。

生産者が微に入り際にわたって作った良質なコーヒー豆、最終的にはハンドドリップで丁寧に抽出してほしいというのが、筆者としての願いです。

その3:むらしを取ると、味わい深くなるぞ
おいしいコーヒーを淹れるためのコツは、どんな方法であれむらしをしっかりと行うというのが言われています。ペーパードリップでは30秒から2分と言われていますが多岐にわたりどれが正しいのかわかりません。

迷ったら、全部やってみればいいのですが、そこまで豆の余裕がないという人は、「迷ったら1分半ほったらかす」というのを目安にするといいかもしれません。

むらしによって、粉の中に入っているコーヒー成分を粉の表面に滲み出させる効果があります。この成分をなるべく多く滲み出させることができれば、ドリップ結果は味わい深いものになります。むらしを待たずにお湯をたくさん注いでしまうと、成分が出る前に粉が湯でひたひたになってしまい、にじみ出る余裕が奪われてしまいます。

実はコーヒーメーカーでもむらしをしっかり行うことができます。
お湯を入れ始めるためのスイッチを入れて5,6滴お湯が落ちてきたらしたらいったん電源を切って、30秒待ってもう一度スイッチを押すと、ハンドドリップと同じようなむらしを行うことができます。

その4:おいしさの3大ポイントは香りの多さ、コクの深さ、まろ味伴う後味のすっきりさ
コーヒーのおいしさとは、どんなものか。いつ、どんなときに感じるものなのか。

●飲む前のコーヒーの芳香
一定の訓練をしていないかぎり、飲む前のコーヒーの芳香を嗅ぐだけではそのおいしさをはかり知ることはできません。「コーヒーの香りがする」と安心するなど、精神的な効果を得るというアロマ効果として感じる、ということで、味に直接的に訴えるものではありません。

●コーヒーを口に含む
一口、口に含んだとき、液体が広がらない両方のほっぺたのところにまずコーヒーの芳香を感じることができます。そこでスペシャルティーコーヒーの特徴であるフレーバーをいくつか感じることができます。これが味の第1弾です。

●のみこむまで
舌の上で感じる甘味、フレーバーがあります。これが第2弾です。
味をわかっているようでわかっていない人は、上記までのプロセスで全体の味を判別しがちですが、本来の味覚とは、のどの奥から鼻もとにかけてのところにあります。なので以下、もうひとつを追加します。
●飲み込んだあと
飲み込んだあと、口の中に残っている芳香と、飲み込んだ液体の香りがおなかのなかからもどってきて喉の奥の味覚中枢を刺激した時に感じる芳香。この2つが同時に強くのど全体に広がるように感じる感覚がコーヒーの真の味になります。

フレーバーの種類(フルーツっぽい、ナッツっぽいなど)
コクの深み
ほのかにたちのぼる甘さのようなまろ味
全体的にどれくらいすっきり感が漂うか

こんな味がわかればコーヒーのおいしさを知ったと言えます。

まとめ
おいしいコーヒーは、スペシャルティーコーヒーにあり。その味わいを楽しむまでには、正しくスペシャルティーコーヒーをチョイスし、手塩にかけて育てられた豆にふさわしいひと手間かけた抽出法で淹れ、どんなポイントに気を付けてそれぞれの銘柄に秘められた味を感じることができるか、自らの口の中で探検することが、まったく新しいコーヒーの楽しみ方の醍醐味となります。

ここではすべての解説が基本的なものにおさえました。記事によっては超上級的に詳細を解説し、初心者向けには別の角度から個々のテーマを掘り下げていくものを今後はあげていきたいとおもいます。

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