わたしはこんな回答をしてみたいと思う。
そもそもおいしいコーヒーの定義は、
・風味がすばらしい(口に含んだとき1度に感じるアロマが多種多様であること)
・爽やかな明るい酸味特性(生焼けによるすっぱさでなくりんごやオレンジのような香味感覚)
・飲みこんだ後に返ってくる香味にほのかに甘さやまろやかさを感じる
であり、これはアラビカ種というコーヒー豆によって達成されるものです。
世間ではこれを「レギュラーコーヒー」と呼んでいて、純喫茶やドトール、スタバ、ミヤマコーヒーなどコーヒーチェーン店が取り扱ってるものがこれにあたります。スーパーでは産地名とともに売られている豆全般もこれに該当します。
レギュラーコーヒーの中でもグレードがあり、上から、
・スペシャルティ(全コーヒー生産量の5%程度)
・プレミアム
・コモディティ
と国際標準の評価法で分類されます。
上位のスペシャルティは農園単位でコーヒーノキ1本1本を手塩にかけて育てているものです。お米で例えると魚沼産コシヒカリの●●農園のもの、というような感じです。下位は大規模農法で大量に生産される農作物として幅広く流通するよう栽培されている違いがあります。お米で例えれば「パールライス」みたいなノリです。スペシャルティは手塩にかけている分だけ、欠点品が混入されておらず、香味に特徴が際立ち、雑味感がなくなっていきます。
スペシャルティが「おいしいコーヒー」の基準を作っているコーヒーとなっていますので、もしおいしいコーヒーをお求めになる、というときには、「スペシャルティコーヒー」と分類されているものを試してみてください。
このスペシャルティコーヒーは、スーパーや上記のチェーン店系統ではスタバを除いてほぼ手に入りません。スタバのスペシャルティは世界標準ではグレードが低めのものであるため、スペシャルティコーヒー専門店で購入することをお勧めします。
おいしいコーヒー豆は、時期によってかわります。
収穫期に新鮮な豆を導入して都度販売しているため、常に同じものを飲むことはできません。たとえ同じ農園のものであっても、作柄で香味が変化するので、同じ味は二度とないのが普通です。ゆえに、一期一会というスタンスが必須です。
銘柄は、以下のポイントがあります。たまにスペシャルティでないのにスペシャルティと言い張るものがありますので、それを見分けるポイントとして、以下のすべてが書かれていることで見分けてみてください。
・生産国名(ブラジル、グアテマラ、タンザニアなど)
・地区(ミナス・ジェライス州、カングアル地区など)←これはなくてもよい
・農園名(ブラックバーン農園、エリダ農園など)
・コーヒー豆栽培地の標高(1500m以上がふつう)
・豆の種類(ブルボン種、ティピカ種、カツーラ種など)
・コーヒーのフレーバーの特徴(オレンジ、りんご、キャラメル、チョコ、ベリーなど、3種類以上書かれているのがのぞましい=多いほど高品質)
・価格:100g 600円~1000円ぐらいが妥当水準
フレーバーの表記で、「苦味さわやか、酸味しっかり、キレがある、コクがしっかり」というようなものがありますが、これは「りんごのような」「アボカドのような」「チェリーのような」という表現とは全く違うごまかし表現です。これらもスペシャルティではありません。フレーバーとは、特定の香りを指してリストしてます。