ジュースの飲み比べ、ワインの飲み比べ、日本酒の飲み比べ。のみものの味を楽しむには飲み比べが一番です。そんな飲み比べがコーヒーにもあります(テースティングパーティーとか言われだしてますよね)。香味の特徴が銘柄ごとにしっかり出ているスペシャルティーグレードの豆は、コーヒーの飲み比べにまさにぴったりのものです。
しかし、昔からコーヒーの飲み比べは、コーヒー通の間では行われていました。
喫茶店が出す「ブレンド」の飲み比べがそれです。
お店は競ってブレンドの味を研さんし、提供していました。インターネットが普及していないときは口コミでその味を評しあうことがひとつの「遊び」でもありました。
現代のコーヒーの飲み比べは、2000年代になって急速に進化・普及してきたスペシャルティコーヒーを格好の素材として、わたしたちのグルメライフを楽しいものにしてくれています。
コーヒーを楽しみたい、と思っている人たちは、どんな形でその飲み比べをすればいいでしょうか?そんなことをまとめてみました。
その1:カフェ巡りで同じ銘柄を注文して比べてみよう!
飲み方をノンシュガー、ノーミルクのストレートで味わうことを前提に、どこにでもある銘柄や飲み方で比べてみましょう。コーヒーのグレードは後付けでOKです。まずは違いを知ってみましょう。
◆アイスコーヒー比べ
急冷法や水出しなど、出し方によっても味がまったく違います。銘柄のチョイスにこだわらず、単にアイスブリューのコーヒーを飲み比べてみるのも面白いですよ!
◆エスプレッソ飲み比べ
エスプレッソ製法で抽出されるものがどのくらい違うかもアリです。スタバVSタリーズから初めて、スペシャルティ豆専門店が提供しているエスプレッソの多様さに殴り込みをかけてください(笑
◆モカの飲み比べ
スタバやタリーズでは、スキムミルクを入れる手法を「モカ」と呼びますが、スペシャルティコーヒーのお店の一部ではエチオピア銘柄を「モカ」としているお店があります。「モカ」と名の付くものを徹底的にカフェをはしごして飲み比べてみてください。おもしろい感想を持つことができると思います!
シュガー・ミルクは使わないで、としましたが、ミルクを入れることで香味がはっきりする銘柄などもあったりします。最初はストレートで、あとでミルクを入れて、と楽しみ方を増やしていくこともアリです。
その2:コーヒーの淹れ方の違いで飲み比べをしてみよう!
コーヒーの抽出は、
・フレンチプレス、エスプロプレス、エアロプレス
・ペーパードリップ(コーヒーメーカー、ペーパー)
・金属メッシュドリップ(コーン、エアロプレス)
・エスプレッソマシーン
・煮出し式(サイフォン、パーコレーター)
・ネルドリップ
と、おおまかに6通りの抽出法があります。
お店によっては抽出法を選べるところもありますので、2人でお店に行って、同じ銘柄を違う抽出法で出してもらったのをそれぞれで飲み比べてみる、というのがいちばんやりやすいと思います。
その3:銘柄の違いで飲み比べをしてみよう!
エチオピアVSブラジルVSエルサルバドルというように、同じスペシャルティコーヒーでも産地が違うだけで香味の種類はまったく違うことを知ることができます。専門店はだいたい4~5銘柄を常備していますので、淹れ方を同じにして別銘柄を飲み比べることができます。
その4:焙煎度合の違いで飲み比べをしてみよう!
かなりツウな飲み比べになりますが、同じ銘柄でもコーヒーやさんによって煎りが深いものがあったり、浅いものがあったりします。ケニア、グアテマラ、ブラジル、マンデリン、といわれるような銘柄はこういった傾向があり、お店によって買いそろえた同じ銘柄(=ここでは国別抽出でいいとおもいます)を飲み比べるのも、とても面白いですよ!
味わうには、どのあたりをポイントにすればいいの?
コーヒーは、スペシャルティコーヒー協会や各種コーヒー団体も定義しているように、
・旨味
・甘味
この2つがどんな焙煎、どんなグレード、どんな銘柄にも共通する「おいしさ」の絶対ポイントになります。コーヒーを飲みこんだとき、その直後に鼻の奥に帰ってくる味で、旨味がどのくらい分厚いか、甘味を感じるか、をやってみるといいでしょう。
旨味の判断は、別の例では、味噌汁のダシのチェックと同じ要素です。味に油分のようなゆたかさを感じるか、というのがポイントです。
次に、香味とよばれる、「●●の香り」に直結する香りが、飲んだ直後にどれくらい感じるか、を探ってみましょう。一般的な安価なレギュラーコーヒーではこれを感じづらく、グレードの高いスペシャルティコーヒーはこの宝庫です。
わかりやすいのが、
・ナッツのような香りがする
・いちごやブルーベリーのような感じがする
・何かはわからないけれど、フルーツっぽさを感じる
というようなことです。
苦味を評価する人のハナシは、とりあえず置いておこう
味の評価のひとつに、苦味を評価する人が自称コーヒー通の人には実は多いのですが、これは味覚の表現ではなくて、痛点の表現といって、体に悪い部分の警告を受け続けてると体が慣れてしまって、それで感じる痛みを「うーん、いいかんじ」と評してるMの素質の表現です(汗
これは世界的なコーヒー焙煎の流れからいうと、「遅れたトレンド」であり、この特殊な刺激に慣れてしまってるがゆえにいまだに香味あふれるコーヒーを焼きすぎて苦い豆を作りだすお店がクオリティーを下げてしまってる問題点につながっていたりします。
ゆえに、初心者の人ほど無視してみることをお勧めします。
まとめ
どんな味がコーヒーにあるのか?そんな興味からまずは身近に通っていたお店のメニューを、ふだん買ってないものにトライしてみることから初めて、いろいろなコーヒーを飲み比べてみるのはいかがでしょう?
どういうテーマで飲み比べるのか?
・同じ銘柄を飲み歩く
・抽出方法の違いでひとつの銘柄を飲みくらべる
・銘柄の違いで比較してみる
カフェを渡り歩くのも、豆を買ってきて自宅で淹れて比べてみることもできますね。さらにお酒やフレンチなどに比べてコーヒーは安価です。わりと手軽に簡単に、たくさんの飲み比べをトントン拍子にすすめることができると思いますので、トライしてみてください。
●おまけ
————–
3月にゆるコーヒー会が募集した産地別スペシャルティーコーヒーのテースティングパーティーは、以下のようなプログラム内容でした!
スペシャルティーグレードのコーヒー数種を飲み比べていただき、よく言われる「フレーバー」がどんなものなのか、どうやって感じるものなのかを知っていただくのを目的に開催します。
日時:2016/3/24(木)20-21:00
申込期限:3/22(火)23:00
会費:3200円
場所:社員食堂.lab(東京都中央区日本橋大伝馬町13-1)
プログラム内容:
1.銘柄の紹介(2種類の予定)
当日体験する銘柄のフレーバーの特徴を紹介します。
↓
2.それぞれをクールコーヒーで抽出し、体験
フレーバーを感じるための下準備をします。氷に直接抽出するクールコーヒードリップ法を使って、紹介するコーヒーそれぞれのうま味を実体験してもらい、フレーバーがどんなものなのかをはっきりと認識してもらいます。
↓
3.それぞれをハンドドリップで抽出し、体験
ペーパードリップで通常ドリップし(いわゆるホットコーヒーの状態)、フレーバーの違いを体験してもらいます。
スペシャルティーグレードのコーヒー数種を飲み比べていただき、よく言われる「フレーバー」がどんなものなのか、どうやって感じるものなのかを知っていただくのを目的に開催します。
対象となる銘柄の調達が意外と大変なことから、申込期日までに参加可能人数に達しない場合には開催を中止にするイベントです。趣旨をご理解いただき、かつ、ゆるコーヒー会からの開催情報を都度チェックできる方のみご参加いただくようおねがいいたします。
日時:2016/3/24(木)20-21:00
申込期限:3/22(火)23:00
会費:3200円
場所:社員食堂.lab(東京都中央区日本橋大伝馬町13-1)
プログラム内容:
1.銘柄の紹介(2種類の予定)
当日体験する銘柄のフレーバーの特徴を紹介します。
↓
2.それぞれをクールコーヒーで抽出し、体験
フレーバーを感じるための下準備をします。氷に直接抽出するクールコーヒードリップ法を使って、紹介するコーヒーそれぞれのうま味を実体験してもらい、フレーバーがどんなものなのかをはっきりと認識してもらいます。
↓
3.それぞれをハンドドリップで抽出し、体験
ペーパードリップで通常ドリップし(いわゆるホットコーヒーの状態)、フレーバーの違いを体験してもらいます。
注意:
その1:最少開催人数は、2人から実施します。3/22(火)23:00の申込期限までに規定人数に達しない場合には中止となります。その際には参加表明いただいている人たちにその旨伝えます。
その2:開催する場合にも、3/22(火)23:00~24:00の間に参加表明者にお知らせを送ります。
その3:ロースター都合のセミナーではないため、銘柄選定は申込期日後に参加予定者の顔触れが確定した段階で開始します。参加者のコーヒー歴により銘柄をチョイスしていく、と言えます。そのため、期日後のキャンセルは内容が成立しなくなるため、キャンセルルールを適用します(後述)。銘柄選定では複数ロースターから仕入れてかつテースティングで適正であるかを調査しているため、たとえば3銘柄を体験するといっても5~6銘柄を候補にリストしておりそれぞれ購入に出向いてます。そのため、意外に諸経費がかかるものとなっておりますことを、あらかじめご理解ください。
その4:キャンセルは申込期日以降発生した場合には、参加費の100%を申し受けます。
その5:同日開催の産地別スペシャルティーコーヒー飲み比べ体験会も参加の場合、会費3200円は半額となります(参加費はトータルで3800円となります)
その6:ほかの食べ物の持ち込みは不可です。
その7:ほかのコーヒー豆の持ち込みは固くお断りします。
応募方法:
メールでのエントリー(regi★yourucoffee.com;★をアットマークに替えて)
または、ゆるコーヒー会の問い合わせフォームから、
以下の内容をすべて明記してください。
参加希望日
名前(本名のみ。芸名・屋号・HN不可)
参加するスタイル(淹れる人か飲むだけの人か)
住所
当日連絡つく携帯電話番号
応募期限 2016/3/22(火)23:00