おいしいコーヒーには、おいしく楽しむ方法があります。
ネットや店頭でいろいろな楽しみ方が紹介されていますが、実のところ、どれがいちばんいい方法なのか、という答えはみつかっていません。そもそも、おいしいコーヒーというものがなにか、というのをはっきりとさせるムーブメントは、2000年台に入ってやっとこさ動き出したようなものなのです。「おいしいコーヒー」を相対的、絶対的に評価し、論じるということは、まだまだ始まったばかり。定義も、手法も、世界で開発途中。突っ込みどころ満載と言えばそう言えますが、手近なところで可能性だらけのフロンティアが広がっていると思えば、ワクワク感は尽きないのではないでしょうか。
コーヒーは嗜好品。だからそれぞれに楽しんでいい。
そんな思いも、コーヒーを楽しむ人たちの心の中にあります。
人々の嗜好の多様性を認め合うように使われる言葉でありますが、一方では具体的・絶対的評価が確立されていないこの分野において、おいしさを追及することに背を向ける逃げ口上として使われている現実もあります。
それぞれの嗜好を認め合う。
同時に、いいものを求める自由を共有する。
どうしたらいいのだろう?
ひとつの形を伝えるのではなく、いろいろな楽しみ方を披露しあう。
その結果、どんな方法がいいかという判断は、その時々、それぞれにゆだねるというのはどうだろうか。
わかることがわかった時点で披露しあい、比較しあい。。
いや、
どう、おいしくなったのかな?
どこが、おいしくなったのかな?
何が、おいしくさせたのかな?
と、ワクワクするだけでいいのではないだろうか。
最新の評価法や、楽しみ方、いろいろなものが出てくるのを待っていては、 目の前の「一杯のコーヒー」は冷めていくばかり。
冷める前に、 不完全でも、 今できることを、 やれることをやってみてはどうだろう?
「ま、とりあえず持ち寄ってみよう」
2011年の12月、コーヒーが好きなプロ・アマ4人で、「それぞれの楽しむ方法を、道具を持ち寄って披露しあったらどうなるのかな?」という問いかけから始まったのが、このコーヒー会開始のきっかけです。
たくさんのサンプリングを重ねながら、コーヒー会は傍観者も含めて、おいしいコーヒーを探す旅をたくさんの人たちと行っていきたいと思います。
参加は気軽に。
ポットを持って、豆を挽いて、カップに抽出して、飲んでみる。
なんだかんだのいろいろを、とりあえず淹れてみよう、から始めるとしましょう。